社会保険の加入に関する下請け指導ガイドライン

社会保険の加入に関する下請け指導ガイドライン」をご存知ですか?

社会保険等未加入対策に取り組むため、国土交通省では、元請企業及び下請企業の取組の指針となる「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」を策定し、今年で5年目となっています(平成24年から取組を開始)。

もし元請け会社からこのガイドラインに沿うように連絡があったとき、下請け会社は現場に立ち入る社員(孫請け企業の社員も含む)が社会保険に加入していることを確認することになっています。社会保険は年金(厚生年金か国民年金)と健康保険のことです。

会社が法人の場合は、「適用事業所」になります。
個人事業主の場合は、従業員5人以上が「適用事業所」です(農林漁業、サービス業などは例外)。

1.「適用事業所」である場合

社会保険の適用事業所の届出を行い、加入させるべき労働者(週の所定労働時間がフルタイム労働者の4分の3;フルタイム勤務が週40時間であれば、雇用契約上週30時間以上勤務の人です)には、厚生年金・健康保険に加入させる必要があります。フルタイムの4分の3の労働時間の人は、会社で厚生年金・健康保険に加入させる必要はありませんが、国民年金・健康保険に加入していることを確認する必要があります。

2.「適用事業所」でない場合

ガイドラインでは、任意適用事業所になってまで、会社に厚生年金への加入を強制するものではありません。ただし、全員が国民年金・健康保険に加入していることを確認する必要があります。

3.業務委託契約を締結している個人事業主の職人など(孫請け)が現場に立ち入る場合

孫請けについても、個人事業主の職人本人だけではなく、その個人事業主が雇用している従業員の人数によって、適用事業所であるか否かを判断し、上記1か2に従い、厚生年金か国民年金のうち加入すべきほうに加入していることを確認する必要があります。

「将来、どうせ年金は出ないだろうから、国民年金には加入しない!」と言う人もいるかもしれませんが、このガイドラインに従うと、もしかして現場に立ち入ることができなくなるかもしれません。

ガイドライン4ページ「(5)作業員名簿を活用した確認・指導」にると、「作業員名簿の様式においても、各作業員の加入している健康保険、年金保険及び雇用保険の名称及び被保険者番号等の記載欄が追加されている。…これを受け、元請企業は元請会社の現場に立ち入る際に、新規入場者の受け入れに際して、各作業員について作業員名簿の社会保険欄を確認すること…遅くとも平成29年度以降においては、適切な保険に加入していることを確認できない作業員については、元請企業は特段の理由がない限り現場入場を認めないとの取り扱いとすべきである。」と記載されています。

よって、適切な社会保険に加入していなければ、元請け会社から現場立ち入りを拒まれるため、結果として報酬を得ることができないことになります。もし、まだ社会保険に加入していない職人さんがいれば、加入するように勧めて頂きたいと思います。